高流量経鼻酸素(HFNO)の安全な使用~気道確保困難と火災リスクを中心に~

Jeremy Cooper, MB, ChB, FANZCA; Benjamin Griffiths MBBCh, FRCA; Jan Ehrenwerth, MD

高流量経鼻酸素(High-Flow Nasal Oxygen, HFNO)投与は、集中治療室(ICU)ではよく使用され、手術室(OR)でも使用されるようになってきている比較的新しい技術である。HFNOは、気管挿管を避けようとする場合や抜管後の補助のために、急性低酸素性呼吸不全患者の管理のための機器としてICUで普及した。HFNOを、経鼻加湿急速送気換気交換装置(Transnasal Humidified Rapid-Insufflation Ventilatory Exchange)の略語であるTHRIVEと呼ぶ場合もある。HFNOのより広範な応用については積極的に研究が進行中である。このレビューでは、HFNOの基礎となるメカニズム、臨床の麻酔管理で考えられる使用法、そのような各使用法のリスクと利点について検討する。本稿では、小児ではなく、成人患者のHFNOについて述べている。

HFNOのメカニズムと構成部品

標準的な低流量の鼻カニューレとHFNOとの酸素投与には顕著な差がある。患者に低流量経鼻酸素が投与される場合、酸素流量は典型的には2~10L/minである。自発呼吸患者は、典型的には20~40L/minの吸気流速(IFR)を有する。IFRが鼻カニューレから出る酸素の流量を超えると、室内気が混入して、FiO2(吸入酸素濃度)が希釈される。 患者に2~4L/minの経鼻酸素を投与している場合、効果的に投与される(肺に達する)酸素濃度は通常25~30%である。

一方で、HFNOは50~100L/minの酸素流量を使用する。この技術により、特別に設計された鼻カニューレを介して投与される高流量は、今や患者のIFRを超えている。したがって、室内気の混入はほとんどなく、高いFiO(95~100%)の投与が可能である。

HFNOシステムの構成部分は、

  1. 電動高圧酸素/空気供給(必要に応じて空気をガス流に混合してFiO2を低下させるブレンダー付きが理想的)
  2. 100L/minまでの流量が計測可能な流量計
  3. 吸入される酸素/空気混合物を完全に加湿できる加湿器
  4. ガス供給源から鼻カニューレにガスを供給するための径の太いチューブ
  5. ガスチューブから患者の鼻に酸素/空気混合物を供給する径の太い特殊な鼻カニューレ。

HFNOの有益な生理学的効果

HFNOは、標準的な鼻カニューレにはない多くの有益な効果を有する。高流量では、持続的気道陽圧(CPAP)を付加し、死腔から二酸化炭素を洗い流し、肺胞への酸素の拡散を促す(血管内に吸収された酸素に置き替わるかたちでまた酸素濃度の高い吸入気が補填される)。1-3 さらに、呼吸仕事量や気道抵抗を減らすことができる。4

HFNOは、高いFiO2または酸素/空気混合物を、非常に高いガス流で、全身麻酔中、鎮静中、意識下の患者に投与することができる。HFNOは、患者の病態生理によっては、臨床の麻酔管理で利点があるかもしれないが、HFNOの使用には固有のリスクがあることを認識することは重要である。HFNOの応用について、それぞれで起こり得る利点およびリスクと合わせて以下に解説する。

HFNOの臨床応用およびその利点とリスク:

  1. 全身麻酔導入前の前酸素化の改善
    HFNOを用いた前酸素化は、標準的な前酸素化に代わる良い方法となりうる。標準的な前酸素化は、通常は閉鎖式麻酔呼吸回路と適切にフィットさせたフェイスマスクを介してFiO2=1.0で行われる。5,6 HFNOは、30~40L/minであれば意識下の患者にも問題なく受け入れられて、フェイスマスクを使用せずに効果的な前酸素化を行い、CPAPも付加して肺内シャントを低減する。さらに、HFNOによる前酸素化は、それを継続することで、気管挿管操作の前後の期間にも酸素化を行うことができる。
  1. 気管挿管操作中の患者への継続的な酸素投与と二酸化炭素除去
    気管挿管操作中のHFNOの使用は、無呼吸酸素化によって、危機的な酸素飽和度低下までの時間を延長することができる。これは、気管挿管前にマスク換気を行わない迅速導入(Rapid Sequence Intubation, RSI)中に特に魅力的である。1 気管挿管操作中にHFNOを用いるもう一つの利点は、HFNOの二酸化炭素を洗い流す効果によって、二酸化炭素が蓄積しにくい(特に最初の20分)ことである。この効果は気道確保に時間がかかることがある気道確保困難の症例で特に有用となりうる。この応用でHFNOを使用するときの重要な点は、気管挿管している間は患者が吸入麻酔薬を投与されていないことである。従って、この期間中には静脈麻酔薬を投与するべきである。さらに、もしHFNOの使用時間が長引く(20分以上)場合、追加の換気および二酸化炭素除去を行う方法が必要となる。1 20分はあくまで指標であり、患者ごとの病態生理によって異なってくる。
  1. 意識下の経口または経鼻のファイバーやビデオ喉頭鏡での気管挿管操作中の有効な酸素投与
    HFNOを使用すると、意識下で経口挿管を受けている患者は、気管挿管のために口が開いている間も、酸素が投与され、幾分CPAPを受ける。CPAPは、驚くべきことに口が開いていても付加されるのだが、口が閉じている場合ほど有効ではない。2 経鼻挿管がどうしても必要な場合は、鼻カニューレをどうにか工夫することで、局所麻酔の前処置とその後のファイバー経鼻挿管を達成することができる。しかし、挿管する側の鼻カニューレは、気管チューブを挿入する前には外さなければならない。HFNOはまた、呼吸仕事量と気道抵抗の両方を減らす効果があるため、意識下気管挿管を受けている、気道が不完全に閉塞した患者にとっても有利である。
  1. 抜管後の呼吸補助
    抜管されたあとで、酸素化と換気を維持するために部分的な呼吸補助を必要とする患者では、HFNOが有用である可能性がある。2,3 HFNOは、酸素投与に加えて、患者に受け入れられやすい形でCPAP(口を開いた状態で3~4cmH2O程度)を付加できる。HFNOは口を覆わないので、HFNOを使用していても患者は話すことができる。ほかの多くのCPAP/人工呼吸装置とマスクに比べて、セットアップと使用法が簡単であることは間違いない。しかし、「標準的な低流量の経鼻酸素」だと勘違いした医療者がHFNOを安易に中止すると、急速な低酸素血症および呼吸不全を招く可能性があるということは、明らかなリスクである。
  1. 手術中の使用による、酸素投与、呼吸仕事量の低減、二酸化炭素除去の促進
    HFNOは、鎮静下あるいは全身麻酔(静脈麻酔薬)下で、自発呼吸の患者や息こらえを必要とするような処置中の患者で、有用な場合がある。1,7 その利点は、十分な酸素化と換気が可能でありながらも、口、喉頭、顔、首をはじめ鼻から離れたすべての部位で、自由に手術操作が可能なことである。気道が不完全閉塞しているために気管切開術を受けている患者もこれに含まれる。

HFNOの禁忌およびリスク

HFNOの相対禁忌と考えられているものに以下がある。

  1. 鼻腔の不完全閉塞。
  2. 破壊された気道。例えば、喉頭骨骨折、粘膜裂傷、気管破裂。
  3. HFNO投与部位に近接した、レーザー治療、高周波焼灼療法、電気メス使用。火災のリスクを増加させる。(これは、FiO2>0.3などその他の状況によっては絶対禁忌となる。)
  4. 結核などの伝染性呼吸器感染症。
  5. 鼻腔感染症。理論的には懸念事項であるが、HFNOによる肺への感染波及のエビデンスはこれまでにない。
  6. 高濃度酸素の相対禁忌。(例えば、ブレオマイシンによる化学療法の既往。)
  7. 高二酸化炭素血症に耐えられない場合。HFNOが長期間の無呼吸状態で使用される場合には考慮する。(例えば、鎌状赤血球症、肺高血圧症、頭蓋内圧亢進症、先天性心疾患のうちいくつかの種類。)
  8. 16歳未満の子供。16歳未満の小児にHFNOを使用した場合、肺エアリーク症候群(例えば、気胸)が報告されている。8 これは深刻な合併症であり、小児でのHFNOの安全な使用法を確立するためには研究と専門家の指導が必要である。

HFNOの絶対禁忌に以下がある。

  1. アルコールが主成分の皮膚消毒薬との組み合わせ。火災のリスクが増す。
  2. 頭蓋底骨折や髄液漏など、鼻腔から頭蓋内への何らかの交通。(診断または疑い。)
  3. 胸腔ドレーンでまだ治療されていない明らかな気胸。CPAP効果が気胸を増悪させる可能性がある。9
  4. 完全な鼻腔閉塞。
  5. 活動性の鼻出血または最近の機能的内視鏡下副鼻腔手術(FESS)。

HFNOカニューレの上からマスクをきつく圧着させると、麻酔機のAPL弁が閉鎖されている場合に、過度の圧力がかかってしまう可能性がある。これが、HFNO装置の製造業者のひとつがこの使用方法に反対している理由である(Fisher and Paykel Healthcare Limited, Panmure, Auckland 1741, New Zealand)。

HFNO使用でリスクを負うその他の例

筆者らは、以下の場合に対するHFNOの使用に賛成も反対もしていない。我々は、この使用法のリスクと利点の分析により、重要な考慮事項をいくつか指摘しているに過ぎない。これらは、一部の臨床医がすでに実際行っている臨床手技なので、特に重要である。

  1. 手術用ドレープの下でのHFNO使用
    HFNOが手術用ドレープの下で使用される際の火災リスクは、禁忌の項で言及したものとは別の特別なリスクである。高FiO2 のHFNOによって作られた酸素が豊富な環境は、トリガー(電気メスなど)さえあれば発火するし、術野のドレープや綿球・ガーゼは燃料となりうる。10 このような酸素「汚染」のリスクは模擬発火のビデオで見ることができる。11 火災発生のリスクに影響を及ぼす重要な要素は、HFNOの使用期間、ドレープの接着による酸素の流れの障壁、HFNOの流量、HFNOのFiO2、手術室内の換気率である。このような状況でHFNOを使用する場合には、火災の3つの要素のうちすべて、すなわちHFNOの流量とFiO2、燃料、発火装置の使用に特に注意を要する。FiO2は、空気/酸素ブレンダーで調整(空気と同じまで下げられる)できる。この方法は、HFNOの患者ケアへの利点の一部を維持しながら、火災のリスクを低減できる。
  1. 不完全気道閉塞の患者に対する意識下緊急気管切開術の実施
    重度の不完全気道閉塞の患者には、意識下に緊急気管切開術を実施する必要があることがある。12,13 この状況の覚醒下さらには鎮静下での緊急気管切開術を実施するのに、HFNOが使用されている。14 鎮静下でHFNOを使用する利点には、酸素化改善と酸素飽和度低下までの時間延長、呼吸仕事量の減少、患者がより協力的になる可能性などがあげられる。特別なリスクは、気道開通を失う可能性および低酸素血症の可能性などである。さらに、HFNOで使用するFiO2に依存して、気道発火のリスクが、従来の酸素投与法と比較して増加する可能性がある。
  1. 待機的な気道手術
    鎮静下または静脈麻酔薬による全身麻酔下でよく行われる気道(例えば、喉頭微細手術)の待機的な手術中に、HFNOが有用である可能性がある。1,6 この状況では、HFNOは自発呼吸で使用できる。もし無呼吸の期間が必要な場合は、断続的なバッグマスク換気を行うことで、二酸化炭素の貯留を遅らせることができる。この状況におけるHFNOの利点は、(無呼吸が延長した場合でも)酸素化の維持、呼吸仕事量の減少、HFNOの洗い流しによるいくらかの二酸化炭素除去などである。待機的な気道手術でHFNOを使用するリスクは術野の酸素汚染である。手術部位と、手術用ドレープで覆われた患者の顔面の上半分との両方で火災のリスクが増加する。このリスクは、レーザーや電気手術機器を使用する場合に特に重要である(図1)。施行者は、HFNOによる酸素化と換気の改善という利点と火災のリスクとのバランスをとる必要がある。喉頭微細手術中15に使用される最新のジェットベンチレーターは、レーザーを使用するときにFiO2を下げるための特別な安全機能を備えている。ジェットベンチレーターでは室内の空気がよく混入するため、FiO2が低下する。しかし、得られるFiO2には変動があり、しばしば麻酔科医にもわからない。HFNOのリスクのひとつに、それがしばしば100%酸素のみで使用するように作られており、FiO2を下げる方法がないことが挙げられる。よく使用されているHFNOシステムの1つであるF&Pオプティフロー(フィッシャー&パイケルヘルスケア社、ニュージーランド)には、こう明記されている:「火傷を避けるために…電気メス、電気焼灼器、レーザー手術器具など発火源の近くで本システムを使用してはいけない。酸素に暴露すると火災の危険性が増す。」医学的に警告されていることは明らかである。さらに、この注意書きは、HFNOの使用中に火災が発生した場合には、医療訴訟の場で持ち出される可能性が高い。しかし、この注意書きは、HFNOの臨床実践での使用も、レーザー喉頭手術中のHFNOの使用についての研究も、止めるものではない。7 HFNOが関連した手術室火災の事例はすでに報告されている。16
図1:火災の発生に必要な3つの要素、すなわち酸素、燃料、発火源を示している。 APSF 2014より引用。火災安全予防ポスター https://dev2.apsf.org/videos/or-fire-safety-video/ 2018年8月20日にアクセス。

図1:火災の発生に必要な3つの要素、すなわち酸素、燃料、発火源を示している。
APSF 2014より引用。火災安全予防ポスター https://dev2.apsf.org/videos/or-fire-safety-video/ 2018年8月20日にアクセス。

HFNO使用時の火災リスクを評価するため指標:

  • 偶発的なフラッシュ火炎と拡散火炎とを区別している著者もいるが、後者はより重篤な損傷(火傷)を引き起こす。17 HFNO使用時の火災については、発生する火炎の種類を判断するのに十分なほど頻繁に報告されておらず、より多くの研究が望まれる。
  • 我々は、HFNO使用の下で実施された症例での、全体の発火頻度について明確な知識を持っていない。したがって、他と比較したときの火災リスクは不明である。
  • HFNOでFiO2を下げるために酸素/空気ブレンダーを使用することは、火災のリスクを減らすのに役立つ。
  • HFNOは新しい技術であり、HFNOが普及するにつれて、この初期導入段階で報告された2つの火災が、今後より多くの火災が起こる前触れである可能性がある。16 医師は、火災のリスクを減らすために極限の注意を払わなければならない。
  • 現在までのところ、患者への害は報告されていない。
  • HFNO使用による頭頸部周辺への酸素「汚染」については、包括的に研究されていない。術中の火災リスクに焦点を当てたAPSFビデオでは、頭頸部周囲の30%以上の酸素濃度が、特に同領域の手術で、火災のリスクを増加させることを示している。18

今後の検討事項

手術室でHFNOを使用する麻酔科医が増えていく可能性が高い。使用にあたっての1つの障害は、HFNO機器を手術室に持ち込み、使用するたびに組み立てなければならないことである。将来的には、HFNOを麻酔機のワークステーションに直接接続して、使いやすくすることができる。しかしながら、規制および製造上の制限のために、HFNO装置を組み込む修正が近々なされるとは考えにくい。麻酔科医は、メーカーにこれらの問題を認識させて、次世代の機械にこの機能を追加するようにメーカーに働きかけるべきである。

結語

HFNOは、様々な濃度での酸素投与を可能にして、呼吸仕事量を減らして、CPAPを付加して、二酸化炭素除去を助ける、呼吸補助の新しいシステムである。それは、麻酔および周術期の臨床において多くの使い道があるものの、明らかな相対的禁忌と絶対的禁忌を有する。HFNOの使用に伴う有害事象のリスクはおそらく過小評価されている。特定の臨床状況における利点と安全性に関して多くの疑問が残っている。HFNOを使用する前に、その使用法に関する教育を受けて洞察することを強く推奨する。

 

Dr. Cooperは、ニュージーランドのオークランド市立病院、心胸部および耳鼻咽喉麻酔科のグリーンレーン部の麻酔科指導医である。

Dr. Griffithsは、ニュージーランドのオークランド市立病院、オークランド市立救急センター麻酔科のグリーンレーン部の麻酔科指導医である。

Dr. Ehrenwerthは、米国コネチカット州ニューヘブンのイェール大学医学大学院の名誉教授である。


Dr. CooperとDr. Griffithsの両氏はフィッシャー&パイケルヘルスケア社のHFNOの臨床研究を支援したが、この団体から資金やその他の報酬を受けていない。Dr. Ehrenwerthは、利益相反はないと開示している。


参考文献

  1. Patel A, Nouraei SA. Transnasal humidified rapid-insufflation ventilatory exchange (THRIVE): a physiological method of increasing apnea time in patients with difficult airways. Anaesthesia 2015;70:323–329.
  2. Groves N, Tobin A. High flow nasal oxygen generates positive airway pressure in adult volunteers. Aust Crit Care 2007;20:126–131.
  3. Parke R, McGuiness S, Eccleston M, et al. High-flow therapy delivers low level positive airway pressure. Br J Anaesth 2009;103:886–890.
  4. Dysart K, Miller TL, Wolfson MR, et al. Research in high flow therapy: Mechanisms of action. Resp Med 2009;103:1400–1405.
  5. Simon M, Wachs C, Braune S, et al. High-flow nasal cannula versus bag-valve-mask for preoxygenation before intubation in subjects with hypoxemic respiratory failure. Respir Care 2016;61:1160–1167.
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  7. Booth AWG, Vidhani K, Lee PK, et al. SponTaneous Respiration using IntraVEnous anaesthesia and Hi-flow nasal oxygen (STRIVE Hi) maintains oxygenation and airway patency during management of the obstructed airway: an observational study. Br J Anaesth 2017;118:444–451.
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  16. Onwochei D, El-Boghdadly K, Oakley R, et al. Intra-oral ignition of monopolar diathermy during transnasal humidified rapid-insufflation ventilatory exchange (THRIVE). Anaesthesia 2017;72:781–783.
  17. Jones E, Overbey D, Chapman BC, et al. Operating Room Fires and Surgical Skin Preparation. J Am Coll Surg 2017;225:160–165.
  18. OR Fire Safety Video. https://dev2.apsf.org/videos/or-fire-safety-video/ Accessed on July 1, 2018.