ERAS:安全な周術期のためのロードマップ

Rebecca N. Blumenthal, MD
サマリー: 

ERAS(Enhanced Recovery After Surgery; 術後回復の強化)プロトコルは、病院システムの安全性を高め、患者の満足度を向上させるために重要である。ERASプロトコルは、痛みを最小限に抑え、患者の回復を促進し、周術期合併症と入院期間を減少させるための変革的な計画を提示する。ERASプロトコルと標準化は、患者アウトカムの改善に加えて、手術患者のオピオイド使用量を劇的に減少させた。このレビュー記事は、最近の文献ならびに一般的なERAS介入に関する合意声明をレビューし、ERAS プロトコルの安全上の利点を示す。さらに、この記事では、癌患者について知られているERASの利点について説明し、ERASプロトコルがオピオイド使用量を大幅に減少させたことについて解説する。

はじめに

処方されたオピオイドの誤用、乱用、流用の結果、オピオイド中毒や依存が米国中にまん延した。慢性的なオピオイド使用は、術後患者の急性痛に対して処方されたオピオイドを契機として始まることが多い。驚くべきことに、オピオイドを普段から摂取していない患者の最大10%もが術後に慢性的なオピオイド使用者になる。1 短期間のオピオイド摂取でさえ長期的な影響をもたらすことがあり、退院時にオピオイドを処方された患者は、長期間のオピオイド使用者となる可能性が高まる。2,3 入院中に多くのオピオイドを要した患者は、退院後にも大量のオピオイドを摂取するのが典型的であることを示した研究もある。2,4米国中の病院、臨床医、医療機関には、この全国的なオピオイド危機の解決策、特に周術期の鎮痛管理におけるオピオイド投与に代わる方策を見つける責任がある。

ERAS(Enhanced Recovery After Surgery; 術後回復の強化)プロトコルは、痛みを最小限に抑え、オピオイド投与量を減らし、患者の回復を促進し、周術期合併症と入院期間を減少させるための変革的な計画を提示するものである。5 ERASプロトコルとは、術前、術中、術後のケアを最適化する科学原則に基づく、エビデンスベースの、多分野協働の臨床的ケアバンドルであり、周術期ケアへの一貫したアプローチを提供する。今回最も重要なのは、ERASプロトコルと標準化が、患者アウトカムの改善に加えて、手術患者のオピオイド使用量を劇的に減少させたことである。

ERASの概念は、大腸外科医であるDr.Henrik Kehletによって1990年代後半にデンマークで開発された。Dr. Kehletは、科学的に検証された複数の周術期介入(胸部硬膜外麻酔、早期栄養療法、早期離床)を相乗的なパッケージとして組み合わせたERASプロトコルは、患者の回復と安全の大幅な向上につながりうると提言した。6 Dr. Kehletらは最近の論説で、すべてのERAS介入についてエビデンスに基づいて支持することの重要性を強調している。ERASを様々な外科系専門領域に拡張させていくうちに、科学的および病態生理学的原則を厳密に適用できなくなっていくことは、今後のERASの成功を脅かす可能性があると彼らは述べている。7 この点を念頭に置いて、各病院がエビデンスに基づいた施設固有のERASプロトコルをデザインすることが重要である。ERASプロトコルの作成と展開は、病院全体に対して多くの課題を与える、困難で時間のかかるプロジェクトである。ERAS導入の成功を妨げる制限や障害となりうるものには、コスト、資源、時間、あるいは管理部門からのサポート、熱心なERASリーダーたちの存在、すべての医療者の参加、品質管理者たちの参加、信頼できる補助的サポートサービスがないことなど多数ある。NorthShore University HealthSystemでのERAS導入における最大の障害は、資源を確保すること、特に区域麻酔を実践する補助としてanesthesia technician(麻酔技術者)の追加雇用と超音波装置の追加購入、ならびにすべての外科専門家と麻酔専門家の協力を得ることの2点であった。

ERASの取り組みは、安全なケアを提供し患者の満足度を向上させるために、米国中の病院において重要である。ERAS介入は、周術期の重篤有害事象を低減し、合併症および再入院率を低減し、リハビリテーションおよび回復を改善させた。 5,8 さらに追加の利点として、ERASプロトコルは周術期オピオイド使用量を有意に減少させた。本稿では、最初に、ERASプロトコルの安全に関する利点を解説するために、最近の文献ならびに一般的なERAS介入に関する合意声明をレビューする(図1)。ここでERASプロトコルを個々の介入に分けているのは説明のためだけであって、ERASは他部門と連携を取らないひとつひとつのケアではなくシームレスな連続体と考えるべきである。次に、癌患者について知られているERASの利点について述べる。最後に、ERASプロトコルがオピオイド使用量を減らすことによってより安全な周術期管理を手術患者にもたらしたことについて解説する。

回復強化プログラムの構成要素

術前

  • 術前教育と内科的な術前コントロール
  • 術前絶飲食ガイドラインと炭水化物負荷
  • 腸管の機械的前処置の排除
  • 血栓塞栓症と感染の予防
術中

  • 多角的な非オピオイド鎮痛薬と制吐薬
  • 区域麻酔
  • 正常体温と正常循環血漿量
  • ドレーン/尿道カテーテル/経鼻胃管の留置最小限化と早期抜去
術後

  • 早期離床/歩行
  • 早期栄養療法
  • 多角的な非オピオイド鎮痛薬
図1:回復強化プログラムの構成要素

ERASの要素

いくつかの術前ERAS介入は、患者の安全性を向上させ、アウトカムを改善するのに寄与している。最初の介入である術前教育は、手術や麻酔の体験に対する予想を標的にしているが、恐怖や不安を軽減することと、痛みや悪心を減らして患者の全身状態を改善することによって術後回復を促進することが示されている。9 さらに術前教育は、早期経口摂取と早期離床を促し、呼吸理学療法を改善させ、様々な合併症を減らすことによって、退院を早めることが示されている。10 術前教育は、術前外来での口頭による説明、特定のERASプロトコルのために作られたパンフレット、ウェブサイトなどのマルメディア手段によって実践される。続いての術前ERAS介入には、内科的な術前コントロール、喫煙とアルコールの中止、プレハビリテーションがある。貧血、高血圧、糖尿病などの問題に対応するための内科コンサルテーションは、心肺合併症、感染症、出血、その他の全身性合併症を含むさまざまな合併症の減少と関連している。11 予定手術の4週間以上前に喫煙およびアルコールを中止すると、術後の重篤有害事象が低減する可能性がある。12 手術ストレスに耐えるのを補助するために患者の機能的能力を向上させておくプレハビリテーションには、術前の食事内容の変更、リラクゼーション、睡眠衛生、運動負荷などが含まれ、これらのプログラムを単独でまたは組み合わせて実施することで、入院期間を短縮し、合併症を低減し、術前状態への復帰を早められる可能性がある。13 ほかの術前ERAS介入として、手術の2時間前に清澄な炭水化物飲料を摂取することによる炭水化物負荷があり、不快感や不安を軽減し、除脂肪体重と筋肉強度を維持し、腸管機能の回復を早め、インスリン抵抗性を低減させる。14,15 さらにこれは、術前の絶食に起因する異化状態を防ぐのに役立つかもしれない。

術中ERAS介入にも、周術期の患者の安全性を向上させると示されているものがいくつかある。手術部位感染(SSI)バンドルおよび血栓塞栓症/深部静脈血栓症(DVT)バンドルは、Dartmouth University、Mayo Clinic、Duke Universityを含む米国各地の多くの機関でERASプロトコルにうまく組み込まれている。16 NorthShore University HealthSystemでもSSIバンドルとDVTバンドルをすべてのERASプロトコルに組み込んでいる。

NorthShore University HealthSystemでは過去3年間でSSIが34%減少(4.4%から2.9%へ)したが、これは、皮膚切開前60分以内の抗生物質静注、切開前のクロルヘキシジン・アルコールによる皮膚消毒、抗生物質内服による腸管の化学的前処置、閉創前の手袋および器械の交換と抗生物質による洗浄など、いくつかの抗菌法を標準化したことによると思われる。ERASの抗菌バンドルは、手術部位感染を減らすだけでなく、術後の免疫機能の改善や周術期の炎症性マーカーの減少とも関連している。17 静脈血栓塞栓症を減少させるためにいくつかの予防策を講じたことによって、NorthShore University HealthSystemでは、過去3年間でERAS患者群の周術期DVT発生率をゼロ(0.8%から0%へ)に下げた。

術後悪心嘔吐(PONV)に対する多角的な予防策もまた、よく採用されているERAS介入のひとつである。PONVは手術患者の25〜35%に発生し、患者の満足度低下と入院期間延長の主要因である。PONVは予防策によって発生率を40%低下させることが示されており、複数の制吐薬による予防が相加的であり好ましい。18

正常体温および正常循環血漿量を維持する戦略も、ERASプロトコルでは一般的である。体温管理に目を光らせることは、創部感染、出血、心イベント、経口摂取の遅延を含むさまざまな術後合併症の発生率を低下させる。19 輸液管理は、ERASプロトコルの構成要素のなかでも重要であると同時によく物議を醸している。制限輸液療法と自由輸液療法のどちらが各術式や各患者群に適しているかという点については議論されているものの、ERAS患者の輸液管理の最終目標が、中枢の正常循環血漿量維持と過剰な塩分および水分の回避であることは一般的に受け入れられている。20 正常な循環血漿量を維持することで、肺と腎の合併症を減らし、腸管機能の回復を促進し、手術部位および尿路の感染症を減少させることが示されている。21 ほかの術中ERAS介入として、ドレーン、チューブ、カテーテルをできるだけ少なくすることと、必要だから留置したものだとしてもできる限り早期に抜去することは、一般的で重要な安全対策である。これらもまた、肺、胃腸、感染性の術後合併症を減らすことが示されている。22

ERASプロトコルのなかでも術後の要素が、迅速で安全で合併症のない回復過程と最もよく関連したことが、最近複数の研究で報告されている。23 術後の介入で鍵となるのは、早期栄養療法と早期離床である。早期栄養療法は、インスリン抵抗性、筋力、創傷治癒を向上させて、肺炎、敗血症、イレウス、手術部位感染の発生率を低下させる。24 早期離床は、筋肉強度を向上させ、臓器の機能的回復を促進し、肺合併症と血栓塞栓性合併症を低減し、患者満足度を向上させる。25 これら2つの介入は、全体的なプロトコル遵守やドレーン類の早期抜去ともに、生理学的なベースラインへ合併症なく復帰することに最も影響を与えるERAS介入である。23

ERASと癌治療

ERASプロトコルは、癌患者の周術期ケアに有益であり、生存率を向上させる。ERASプロトコルが適用されている癌患者は、術前の機能的状態まで早く復帰できるので、より早期に腫瘍学的治療を再開できる。癌患者で、術後の治療再開までが短期間であることはアウトカムや予後と相関関係があり、特に乳癌、肺癌、膵癌、肝癌、転移性大腸癌の患者で顕著である。26 ERASプロトコルを適用した癌患者では5年生存率が改善したという研究もある。21 さらに、癌患者にとってERASプロトコルによるオピオイド使用量の減少は、癌の再発を減少させ、生活の質を改善するというさらなる利点を有する可能性がある。 27

ERASと鎮痛管理

多角的な鎮痛管理は、あらゆるERASプロトコルにとって必要不可欠な要素である。伝統的なオピオイド中心のメニューとは異なり、包括的なERASの多角的鎮痛管理では、周術期のオピオイド使用を最小限またはゼロにするために、2つ以上の非オピオイド鎮痛薬あるいは鎮痛法を用いることを重視している。28,29 この新しいアプローチは、痛みスコアを改善させ、オピオイド使用量を減少させ、悪心、嘔吐、瘙痒、鎮静、呼吸抑制、イレウス、尿閉、長期的なオピオイド中毒と依存などを含むオピオイド関連の副作用を減少させた。30 Memtsoudisらは、人工膝関節置換術および人工股関節置換術を受けた150万人の観察研究で、2つ以上の非オピオイド鎮痛法を組み合わせると、術後合併症、オピオイド使用量、入院期間がそれに比例して減少することから、相加的な効果があると報告した。31 ERASプロトコルの総合的な多角的非オピオイド鎮痛管理モデルには、末梢または中枢の神経ブロックと非オピオイド鎮痛薬との併用が含まれることが多い。非オピオイド鎮痛薬には、非ステロイド性抗炎症薬、シクロオキシゲナーゼ-2阻害薬、ガバペンチン/プレガバリン、ケタミン、リドカイン、ステロイド,α-2作動薬、マグネシウムなどがある。

非オピオイド鎮痛法の数を増やすことによって、より効果的な痛みコントロールを達成し、オピオイド使用量およびオピオイド関連副作用を減少させることができる。31 Memtsoudisらの研究では、オピオイド使用量を減らして副作用を有意に減少させるのに必要な非オピオイド鎮痛法の数の閾値は4であると推定されている。31 興味深いことに同研究では、周術期のオピオイド使用量を減少させて全体的な合併症発生率を低下させた2つの最も効果的な多角的鎮痛介入は、非ステロイド性抗炎症薬とシクロオキシゲナーゼ-2阻害薬であったと報告している。31 多角的鎮痛管理を実践するERASプロトコルは、オピオイドの使用量、副作用、依存を最小限に抑えながら鎮痛管理を改善していくための安全で効果的な戦略となりうる。

NorthShore University HealthSystemでは、大腸手術、開腹腹壁ヘルニア修復術、乳房再建術、腹式子宮全摘術を受ける患者でERASプロトコルが導入されており、すべてのNorthShore ERASプロトコルで区域麻酔に新しい長時間作用型リポソームブピバカイン注射剤を組み合わせた多角的鎮痛メニューを用いている。ERAS適用患者でオピオイド使用量(ならびにその他の質的評価項目)を追跡したところ、オピオイドを内服している患者の割合は、ERAS実施前の90〜100%から実施後の54%未満にまで減少していた(表1)。オピオイドを要した患者でも、通常2〜3回の経口オピオイドと最小限の使用になっていた。さらに、すべての患者で、術後に使用されたオピオイド量を経口モルヒネmg換算量(MME)で定量した。MMEは、各オピオイドの相対的な効力を表すために割り当てた値で、「モルヒネでない」オピオイドの量と同等のモルヒネ用量を等価係数を用いて算出した。ERAS前後で手術患者のオピオイド使用量を比較すると、ERASが適用された患者の術後MMEはいずれも78〜86%減少していた(表1)。

表1:NorthShore University HealthSystemの4つのERASプロトコルでのMME(経口モルヒネmg換算量)低減(未発表データ、統計解析は未実施)

ERAS®プロトコル 大腸手術 腹壁ヘルニア修復術 インプラントによる再建を伴う乳房切除術 腹式子宮全摘術
開始日 2016/10/01 2017/10/1 2018/04/03 2018/08/13
患者数 815 150 113 69
在院日数の中央値
導入前 4 4 1 3
導入後 2 2 1 2.3
2つまたは3つのオピオイドを定期内服している患者の割合
導入前 100% 100% 91.2% 89.9%
導入後 49.3% 43.2% 31.0% 53.6%
患者1人当たりの経口モルヒネmg換算量(MME)の平均値
導入前 375.9 388.2 79.4 159.1
導入後 81.7 62.9* 14.4 23.8
経口モルヒネmg換算量(MME)の全体的な低減
73.3% 83.8% 81.7% 85.0%
*1人の患者の異常値が患者グループ全体の合計MMEの15%を占めた。この異常値を除外した平均患者あたりのMME = 53.3、減少率= 86.3%。

NorthShoreでは、周術期ケアを改善しオピオイド危機と闘うという誓約を継続していくにあたり、術後患者の退院時処方でオピオイドの回数と量を減らすという新たな取り組みによってERASプログラムを拡張しているところである。オピオイド使用量よりもオピオイド使用期間のほうが、オピオイドを普段から摂取していない術後患者の最終的な乱用とより強く関連していることから、NorthShoreでおこなっている術後患者のオピオイド需要の継続的な分析は、医師が退院時に適切に鎮痛薬を処方するためのガイドとして役立つはずである。1

結語

ERASプロトコルと体系化は周術期患者のアウトカムと安全性を向上させることができるため、価値に基づく医療の時代となった今、ますます利用されるようになってきている。適切な資源と医療者の支援があれば、ERASプロトコルはオピオイド使用量、合併症、入院期間の有意な低減につながる可能性があるため、ERASをさまざまな外科系専門領域で導入することを積極的に検討すべきである。

 

Dr. Blumenthalは、NorthShore University HealthSystemの麻酔科・集中治療科・疼痛科の麻酔科医ならびに特別プロジェクトのディレクターであり、University of ChicagoのPritzker医学部の麻酔科・集中治療科の臨床助教授(日本の講師・助教に相当)である。


著者は、この記事に関し利益相反はない。


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